【PCB特措法改正情報】改正予定の2つのポイント

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【PCB特措法改正情報】改正予定の2つのポイント

※2016年4月4日執筆時点の情報です。
※現在の状況は環境省・行政等の公開情報をご参照ください。
▼環境省HP:http://www.env.go.jp/

2016年3月に、環境省よりポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特措法)の一部を改正する法律案の閣議決定がなされたという発表がありました。今後は国会に提出予定とのことです。

現段階では法律”案”の段階ですが、内容はほぼ固まっているようなので、その中からPCB機器をお持ちの排出事業者の皆さんに関わる部分を抜粋して取り上げます。

規制を強化する内容ですので、今後の動向をしっかりとチェックすることが必要です。

改正予定ポイント1:高濃度PCB廃棄物の処分期限が前倒し

保管事業者に、計画的処理完了期限より前の処分を義務付け、義務違反に対しては、改善命令ができることとする。命令違反には罰則を科す(使用中の高濃度PCB使用製品についても、所有事業者に、計画的処理完了期限より前に廃棄することを義務付け。電気事業法の電気工作物に該当する高濃度PCB使用製品については、同法により措置。)

ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法の一部を
改正する法律案の閣議決定について(お知らせ)2-(2)
https://www.env.go.jp/press/102108-print.html

環境省や地方自治体が独自にPCB処分期限を定める可能性

諸々の条件はありますが、環境省や地方自治体が独自に処分期限を定めることになる可能性があります。現在、国が定めている処理期限に向けて、順調に進んでいない状況を受け、デッドラインを前倒しにすることで、処理を早めようという狙いでしょう。

法改正によって、各企業が考えているスケジュールよりも、早い期限が設定されれば、計画が台無しにされてしまう可能性があります。

いずれにしても、早めの処理を心掛ける必要がありますね。

改正予定ポイント2:報告の徴収・立入検査権限の強化

PCB特措法に基づく届出がなされていない高濃度PCB廃棄物等について、都道府県等による事業者への報告徴収や立入検査の権限を強化する。

ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法の一部を
改正する法律案の閣議決定について(お知らせ)2-(3)
https://www.env.go.jp/press/102108-print.html

行政の働きかけで未届けのPCBが発覚!指導を受け早々に処分…という可能性も?

届出の漏れ、誤廃棄などが散見されることから、積極的な介入の必要性を感じたのでしょう。行政側が介入できる仕組みを整えることで、高濃度PCB廃棄物の処理状況を漏れなく把握し、適正処理を徹底することを目指すようです。

とはいえ、仕組みを作ったところで、各地方行政がどれだけのマンパワーをかけられるかは疑問です。

施行後は、「行政の働きかけで未届けのPCBが発覚し、その後、指導を受け早々に処分しなければならない」という事態も予想されます。

自社内の対象機器の届出や保管状況に不備が無いか等、今のうちに完了状況を見直し、完璧にしておくことが得策でしょう。

この他にも、法律案本文を読み込むと様々な変更点がありますが、まだ改正”案”の段階です。公布に至った際に改めて詳しく解説いたします。


参考引用サイト:
環境省「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案の閣議決定について(お知らせ) 」

Takeshi Sato 環境情報ソリューショングループ マネージャー

コンサルタントとしての活動で実績を積む傍ら、セミナーインストラクターとして数々のセミナーを担当。コンテンツの企画から講師までを一貫して手掛け、通年80回以上の講師実績を持つ。また、イーバリューの法令判断担当として、クライアントの法解釈に関する質問や相談に対応。 対応件数は年間約1,000件に上る。法令知識だけでなく、省庁や管轄自治体等の行政への聞き取り調査も日常的に行っており、効果的な行政対応のノウハウを持つ。