【廃掃法】知らないと危険!4つの落とし穴―マニフェストと許可証の管理・処理困難通知

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知らないと危険!「廃掃法」4つの落とし穴―マニフェストと許可証の管理・処理困難通知

廃棄物管理ご担当者様の愛読書『廃掃法(正式名称:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)』。解釈が難しい上に量が多いのが、さらに廃棄物管理を難しくしているのではないでしょうか?
今日はそんな「廃掃法」の知らないと危険な4つのポイントをご紹介いたします。

 目次
  ポイント① 『マニフェストと許可証』保管だけでは不十分
  ポイント② 『処理困難通知』への対応方法
  ポイント③ 『両罰規定』で担当者に罰金100万円も
  ポイント④ 『契約書の自動更新』で知らぬまに廃掃法違反

『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』(最終改正:平成二六年六月一三日法律第六九号)

『マニフェストと許可証』保管だけでは不十分

業者任せになっていませんか?

委託契約をする際に契約書に添付する『許可証』と、廃棄物を委託する際に毎回に発行する『マニフェスト』。その取り扱いは廃棄物処理法によって定められており、企業の廃棄物管理ご担当者様はそれに従って保管等の管理をされていらっしゃると思います。
落とし穴としてよくあるのが、

  • 「マニフェストをよく見たら委託契約書と住所が違う!」
  • 「いつの間にか許可証の期限が切れていた!」

といったケースです。
もし、ご担当者様が、

『業者が書いているから大丈夫だろう・・・』
『期限切れが近づいたら業者の方から教えてもらえるだろう・・・』

と考えられていると大変危険です。
排出事業者責任の考えから、委託先だけでなく【排出事業者】にもその責任が問われます。マニフェストの内容は委託契約書と整合性が取れているのか、委託契約書の内容は許可証と整合性がとれているのか、許可証は期限内であるか等を確認することが必要です。
整合性を確認することで、知らないうちに落とし穴にはまっていた!を防ぎましょう。

マニフェストに関する義務違反と罰則

『処理困難通知』への対応方法

突然の『処理困難通知』にも対応できる社内体制が求められます

処理困難通知を受けた場合の対応として、主に下記のようなが挙げられます。

  • 委託業者が廃棄物処理を適切に行なえるようになるまでの間、委託業者に対して新たな処理委託を行なわない
  • 処分を委託した産業廃棄物が処分されていないことが判明した場合にあっては,委託契約を解除して他の産業廃棄物処理業者等に処分を委託し直す
  • 委託業者から返送されていないマニフェストがある場合には、通知を受けた日から30日以内に措置内容等報告書を都道府県知事に提出する

*自治体によって対応が異なる場合がございますので、詳しくは管轄する自治体にお問い合わせください。

引用参考サイト:日本廃棄物処理振興センターHP:産廃知識 マニフェスト制度
                                環境省HP: 廃棄物処理法の改正について
                                環境省HP:Q&A集(処理困難通知)

『両罰規定』で担当者に罰金100万円も

会社と”あなた自身”の双方が罰せられます

両罰規定とは、違反行為に対する罰則を法人だけでなく、行為者本人に対しても同様に罰則をかける規定です。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第32条)

2010年にも、東京の企業でこのような事件が起こりました。

【事件概要】
・2010年12月、家電の修理・保守を行う企業が、廃棄物処理法違反により同社と当時の支社の環境管理責任者に罰則が課された。
・処分はそれぞれ罰金100万円。
・委託契約の必要性を把握しながらも、1年間にわたって放置していた。

皆様はよくご存じかと思われます排出事業者責任(廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第3条)ですが、廃掃法には両罰規定(廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第32条)によって、ご担当者様自身にまで罰則をかける規定があるのです。

企業としては、コンプライアンス体制を構築し、社員教育を行うことが重要になります。廃棄物管理ご担当者様としては、情報収集等により適切な知識を習得し、自身の業務におけるリスク管理を行うことが求められます。

『契約書の自動更新』で知らぬまに廃掃法違反

法改正により契約書の法定記載事項を満たしていないことがあります

契約書には、収集運搬契約書、処分契約書それぞれに11項目の法定記載事項が定められています。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第6条の2第4号および規則第8条の4の2)

過去に締結した契約書は、それ以来、書類棚に保管されたまま・・・・。

このような状態の場合、法改正で追加された内容が網羅されておらず、気づかないうちに廃掃法違反になってい可能性があります。

契約書法定記載事項一覧

この事項の中の『処分委託契約書の法定記載事項記載事項:許可を受けて輸入された廃棄物であるときは、その旨』については、2011年の法改正によって追加されました。

輸入廃棄物を排出している会社様は多くないと思いますので、そんなに問題になる追加内容ではなかったことと思います。しかし、このように法改正等で追加修正記載すべき事項が発生することも多いのが事実です。

一度、条文の追加漏れがないか確認をしてみてはいかがでしょうか?


参考引用サイト:日本廃棄物処理振興センター 産廃知識 委託契約

                                廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令案新旧対照条文

 

条例を調べたり、自治体への問い合わせを面倒と感じる方へ

Kayo Fujita 環境情報ソリューショングループ 主任

資源循環事業部にて、委託契約書作成、マニフェスト管理、ISO事務局補佐等を勤め、環境コンサルティング事業部に異動。現在は、委託契約書やマニフェスト等、クライアントの廃棄物管理状況のチェックや是正を行い、お客様のリスクマネジメントをサポート。「専門知識を分かりやすく・使いやすく」を心掛け、日々改善に努める。また、クライアントの工場等に訪問し、契約書やマニフェスト等の順守状況の監査も行う。