【自社運搬】守れていますか?自社で持ち込みする場合のルール

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【自社運搬】守れていますか?自社で持ち込みする場合のルール

排出事業者様のなかには、自社で出た廃棄物を収集運搬会社に委託せず、自ら処分会社まで運ばれる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

自社運搬であれば、収集運搬の業許可は不要ですが、全く基準無く自由に運搬できるものではないことに注意が必要です。

今回のコラムでは、自社で廃棄物を処分会社に持ち込みする場合のルールについて解説します。

自社運搬で守るべき2つのルール

自社運搬で守るべきルールは、大きく分けて二つあります。

① 車両表示に関するルール
② 書面携帯に関するルール

上記①、②は、廃掃法の施行令で定められています。

廃掃法 施行令 第六条第一項第1号

産業廃棄物の収集又は運搬に当たつては、第三条第一号イからニまでの規定の例によるほか、次によること。
(省略)
イ 運搬車の車体の外側に、環境省令で定めるところにより、産業廃棄物の収集又は運搬の用に供する運搬車である旨その他の事項を見やすいように表示し、かつ、当該運搬車に環境省令で定める書面を備え付けておくこと。

車両表示に関する基準

車両表示に関する基準とは、産業廃棄物の収集運搬車であることと、運搬する者の名称を分かりやすく表示することです。
例を下記の図で示します。

自社運搬は、許可が不要ですので、許可番号を記載する必要はありません。また、表示の仕方に関しても、細かく定められています。


引用:産業廃棄物収集運搬車への表示・書面備え付け義務(環境省)

書面携帯に関する基準

自社運搬には収集運搬の許可は必要ないので、許可証を携帯する必要はありませんが、常時携帯しなければいけない書類は決められています。

排出事業者が自社運搬する際の書面携帯で必要な内容の項目

①氏名又は名称及び住所
②運搬する産業廃棄物の種類、数量
③運搬する産業廃棄物を記載した日
④記載した事業場の名称、所在地、連絡先
⑤運搬先の事業場の名称、所在地、連絡先

上記5点は、紙マニフェストに網羅されている事項ですので、紙マニフェストを携帯すれば問題ありません。また、電子マニフェストを使用する場合も、受渡確認票を手元に持っておけば、内容が上記書類の項目を満たしているので問題ありません。

いずれにせよ、他社の処分施設に持ち込むタイミングでマニフェストの発行が必要ですので、マニフェストを用意しておけば問題ありません。

今一度ルールの見直しを

以上が自社運搬のルールです。

排出事業者様自らが運搬する場合は、収集運搬業の許可は必要ありませんが、守るべき基準は定められています。

環境省では「全国ごみ不法投棄監視ウィーク」を定め、道路検問なども行っており、自治体によっては、車両表示やマニフェストの携帯に不備があった違反者を公表している先もあります。

また、道路検問でルール違反を指摘された場合、社内の廃棄物の管理体制までもが芋づる式に疑われ、立ち入り調査などに発展する可能性もゼロではありません。

自社運搬をしている排出事業者様は、今一度基準を守れているかを見直し、また、収集運搬業者に委託している排出事業者様も、廃棄物を回収しに来た委託先が、法に則った車両表示や必要書類を携帯しているか、改めて確認することをおすすめします。

Haruna Kozasa 環境コンサルティング事業部

中京大学大学院 法学研究科 法律学専攻 修士課程を卒業。在学中は日本政治史を専攻し、主にアーカイブズ学・記憶研究を行う。 修士論文のテーマは「四日市公害の記録化と記憶の継承」。現在は、主に自社サイトでの情報発信を担当。学生時代から培った地道な調査力と論理的な思考力で、廃棄物処理法やその他環境関連法を解読し分かりやすく情報発信することに努める。