フロン漏えい量報告までに管理者がやるべき7つのこと

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フロン漏えい量報告までに管理者がやるべき7つのこと

「フロン排出抑制法」で法的に求められる排出事業者の活動についてのコラムです。日常の管理方法についてや、廃棄、引渡し、年間報告の際の手順をご紹介します。

 

     目次
  ポイント① 平成27年4月から「フロン類算定漏えい量報告」が必要に!
  ポイント② フロン管理者のやるべきこと:点検と機器ごとの記録
  ポイント③ フロン管理者のやるべきこと:廃棄・報告・引渡し時
  ポイント④ 罰則の対象にならないためには、日々の管理徹底を

 

平成27年4月から「フロン類算定漏えい量報告」が必要に!

4月~6月末、環境部門の皆様はお忙しい時期ではないでしょうか?マニフェストの紙マニフェストの交付状況の報告、多量排出事業者の実績+計画報告、県外搬入の事前協議届…etc様々な報告書の期日が集中する時期ですが、平成27年4月から新たに「フロン類算定漏えい量報告」が加わりました。

これは、「フロン排出抑制法」で義務付けられている、年間1,000t以上のフロン類の漏えいが確認できた事業者が提出する報告書です。設備部門などの方々が行うこともあるようですが、私調べでは環境担当部署が行うことが多いようです。

そこで今回のコラムでは、「フロン排出抑制法」で求められる管理者の活動を解説いたします。このアンケートにどきっとした皆様は、再度ご確認ください。日常の管理を見直して、「フロン類算定漏えい量報告」に備えていきましょう。

フロン管理者のやるべきこと:点検と機器ごとの記録

その1:管理する機器をリストアップし、機器ごとに記録簿(ログブック)を作成する

初歩の初歩、自社がどんなフロン機器をどれだけ保有しているかを把握することから始めましょう。

まず、すべての業務用冷凍空調機をリストアップします。次に、使用している冷媒の種類(R22、R32など)や、定格出力なども確認し、記録簿に記載します。これらの一覧は、年間報告の際に必要なため、もれなく記載してください。

この記録簿に基づいて、管理を行っていきます。

その2:簡易点検を実施し、記録簿に記載する

3か月に1回以上簡易点検を実施しなければなりません。この結果も記録簿に残します。簡易点検は、全ての機器が対象です。

記録簿に記載する際は、最低でも以下の項目は押さえておきましょう。

●点検結果項目記載例
フロン管理記録簿(項目例)

その3:定期点検を実施し、記録簿に記載する

簡易点検に加えて、定格出力が基準値を上回る機器は、専門知識を有する者による定期点検が必要となります。機器の種類によってその基準値は異なります。

●定期点検が必要となる定格出力の基準値
フロン検査が必要になる定格出力の基準値表

この結果も、記録簿に記載します。

その4:冷媒の充填・回収の際は、証明書を受け取り記録する

メンテナンスの中で、冷媒を交換することがあれば、古い冷媒を抜いた際に「回収証明書」、新しい冷媒を入れる際には「充填証明書」をメンテナンス業者から受け取り、これも台帳に記録します。漏えい量の集計と年間報告で必須となりますので、必ず記録しましょう。

フロン管理者のやるべきこと:廃棄・報告・引渡し時

その5:廃棄時には、”行程管理票”を受け取り、記録する

廃棄時にはマニフェストのフロン版のような“行程管理票”を発行しなければなりません。これもなかなかにややこしいです。今回は、割愛しますが、ご要望があれば別のコラムで解説いたします。

その6:年間算定漏えい量を集計、報告する

●提出期限
毎年4月1日から7月31日までに、前年度の算定漏えい量について報告書を提出します。

フロン類をCO2換算で年間1,000t以上漏えいした事業者は、国へ”算定漏えい量”を報告することが求められています。集計しなければ、基準を超えているかはわかりませんので、報告の有無や漏えい量に関わらず、必ず集計記録は残しておきましょう。

前編のその4で、証明書をもとに記録したフロンの回収量と充填量から、下記の計算式で求めます。

●算定漏えい量の求め方
フロン報告時の計算式とGWP表

このように報告で必要になるため、充填回収証明書は確実に保管しなければなりません。、各機器の冷媒種類も把握しておかないといけません。

その7:引渡しの際は、記録簿の情報を渡す

フロン・機器ごとの管理をしないと大変なことにの図
建物ごと他社へ引き渡す、機器を中古品として販売する等で、機器の管理者が代わる場合は、対象機器に関する記録簿の情報を渡し、整備点検等の管理を引き継がなければなりません。

例えば、事業所内の一部の機器を引き渡す場合、対象機器ごとの管理が出来ておらず、事業所全体の漏えい量のみ管理をしていると、その機器の点検記録や回収・充填の記録を引き渡すことが出来ません。膨大な記録の中から、対象機器のもののみ取り出すことは、大変手間です。

また、点検記録や整備記録が無い場合も、車検証の無い中古車のようなもので、引き継ぐ側はかなり不審に思うでしょう。

罰則の対象にならないためには、日々の管理徹底を

以上が、フロン排出抑制法に関する基本的な管理手順です。もちろん、法律ですので守らない場合は罰則があります。

●罰則一覧
フロン回収法・罰則一覧

点検の実施や記録簿の作成・引渡し等を行わない場合は、”管理者の判断基準違反”に問われる可能性があります。フロン排出抑制法自体がまだ浸透しきっておらず、報告のみを行えばよいと勘違いされている方もいらっしゃるようです。報告を適切に行い、法律を順守するためにも、年間を通じた管理が必要になります。

管理の負担を軽減し、点検や報告の漏れを防止する方法

かなり簡素化してご説明しているのですが、それでも自分が担当者だったら、と思うと気が遠くなります・・・。工場が大きければ、対象機器も多い。「こんなことやってたら仕事回らない!どうすればいいんだ!」という方は、お気軽にお問合せフォームや、フリーダイヤルからご連絡ください。大型工場の担当者様のための効率的な方法をお伝えいたします。

この機会に今一度、自社のフロン管理体制を確認しましょう!

フロン排出抑制法についてもっと詳しく知りたい方は・・・

コラムでは、お伝えしきれなかったフロン管理に関する情報をメールにてお送りいたします。E-VALUEの教育資料の中から管理者様に必要な部分だけを厳選してまとめました。

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参考引用サイト:環境省 フロン排出抑制法ポータルサイト

Takeshi Sato 環境情報ソリューショングループ マネージャー

コンサルタントとしての活動で実績を積む傍ら、セミナーインストラクターとして数々のセミナーを担当。コンテンツの企画から講師までを一貫して手掛け、通年80回以上の講師実績を持つ。また、イーバリューの法令判断担当として、クライアントの法解釈に関する質問や相談に対応。 対応件数は年間約1,000件に上る。法令知識だけでなく、省庁や管轄自治体等の行政への聞き取り調査も日常的に行っており、効果的な行政対応のノウハウを持つ。